オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
「昨日はご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした」
「大将、昨日はごめんなさい」
いいところといわれ、待たせていたタクシーに乗って向かった先はなんと「ベルツリー」だった。
私も、副社長も昨日は楽しく飲んでいるお客さん達のいる前でビンタしたりされたりで迷惑を掛けたので謝りに来たというわけだ。
「2人とも頭上げてよ。別に店の物を壊したわけじゃないしさ。怒ってないから顔あげて」
「でも~~」
「全然いいから…それより暴れない程度で飲んでってよ。その方が俺的にはありがたいしさ。な、浩太郎」
大将が副社長に向かって名前で呼んだ。
「あ、あの…大将と副社長って…お知り合いなんですか?」
大将が片方の口角を上げてニヤリと笑う。
「ああ~同級生。な?」
めちゃくちゃフランクに話しかける大将に副社長は面倒くさそうに頷くとカウンターに座った。
大将はなにも聞かず、私たちの前にビールの入ったグラスを二つ置いた。
「しかし…まさかこういう展開になるとは思わなかったな」
大将は驚いた様子で私たちを交互に見る。
それはこっちのセリフだよと私は心の中で一人ツッコミを入れる。
でも……何だか落ち着かない。だって私は智也とよくここに来ていたし、別れたことも話した。
それなのにもう別の男性。しかも大将とは同級生で我が社の副社長。
きっと私の事軽いって思ってるはずだ。
「で?2人は付合うの?」
「付合う」
「付合いません」
私と副社長の声が重なったが発した言葉は真逆だった。
「大将、昨日はごめんなさい」
いいところといわれ、待たせていたタクシーに乗って向かった先はなんと「ベルツリー」だった。
私も、副社長も昨日は楽しく飲んでいるお客さん達のいる前でビンタしたりされたりで迷惑を掛けたので謝りに来たというわけだ。
「2人とも頭上げてよ。別に店の物を壊したわけじゃないしさ。怒ってないから顔あげて」
「でも~~」
「全然いいから…それより暴れない程度で飲んでってよ。その方が俺的にはありがたいしさ。な、浩太郎」
大将が副社長に向かって名前で呼んだ。
「あ、あの…大将と副社長って…お知り合いなんですか?」
大将が片方の口角を上げてニヤリと笑う。
「ああ~同級生。な?」
めちゃくちゃフランクに話しかける大将に副社長は面倒くさそうに頷くとカウンターに座った。
大将はなにも聞かず、私たちの前にビールの入ったグラスを二つ置いた。
「しかし…まさかこういう展開になるとは思わなかったな」
大将は驚いた様子で私たちを交互に見る。
それはこっちのセリフだよと私は心の中で一人ツッコミを入れる。
でも……何だか落ち着かない。だって私は智也とよくここに来ていたし、別れたことも話した。
それなのにもう別の男性。しかも大将とは同級生で我が社の副社長。
きっと私の事軽いって思ってるはずだ。
「で?2人は付合うの?」
「付合う」
「付合いません」
私と副社長の声が重なったが発した言葉は真逆だった。