オオカミ副社長は蜜月の契りを交わしたい
浩太郎さんの部屋は2階にあった。
私はてっきり最上階に住んでいるものとばかり思っていたのでちょっと意外な気がした。
エレベータを降りると浩太郎さんが「どうした?」と尋ねた。
よっぽど私が意外そうな顔をしていたのだろう。
「いえ、浩太郎さんぐらいの立派な方なら最上階に住んでそうだなと思って」
何気なく言った言葉だったのに浩太郎さんの足がピタッとまる。
「浩太郎さん?」
「……苦手なんだよ」
「え?」
「だから……高い所が苦手なんだよ」
こんなに全てがパーフェクトな人でも弱点があったなんてちょっと親近感が湧く。
「ふふっ」
「なんだよ……笑いたきゃ笑え。俺だって人間だ。苦手なものだってある」
口を尖らせほんの少し頰を赤くさせるところも可愛いと思ってしまう。
「そうですね。ちなみに私は橋が苦手です。高いところは特に問題ないんですが、橋だけはどうしても落ちたらどうしようって想像してーー」
「もういい!」
「え?」
「俺もそういうの想像しちゃうタイプなんだよ」
なんだかますます親近感。
私はてっきり最上階に住んでいるものとばかり思っていたのでちょっと意外な気がした。
エレベータを降りると浩太郎さんが「どうした?」と尋ねた。
よっぽど私が意外そうな顔をしていたのだろう。
「いえ、浩太郎さんぐらいの立派な方なら最上階に住んでそうだなと思って」
何気なく言った言葉だったのに浩太郎さんの足がピタッとまる。
「浩太郎さん?」
「……苦手なんだよ」
「え?」
「だから……高い所が苦手なんだよ」
こんなに全てがパーフェクトな人でも弱点があったなんてちょっと親近感が湧く。
「ふふっ」
「なんだよ……笑いたきゃ笑え。俺だって人間だ。苦手なものだってある」
口を尖らせほんの少し頰を赤くさせるところも可愛いと思ってしまう。
「そうですね。ちなみに私は橋が苦手です。高いところは特に問題ないんですが、橋だけはどうしても落ちたらどうしようって想像してーー」
「もういい!」
「え?」
「俺もそういうの想像しちゃうタイプなんだよ」
なんだかますます親近感。