ドリーム
「あたしたちはもう、舞子の言うことなんて聞かないよ。」
真紀がきっぱり言った。
「あたしもだから。みんながまだ舞子の下でいるのなら、別にいいけどね?」
優里も言った。

「…あたしも、抜けていいかな?」
気の弱いアヤが言った。
「え…?」
舞子は焦り始めた。
「ちょっと…?」
今まで舞子の傍にいたほかの子も、優里たちのほうに行った。
「待ちなさいよぉ!」
舞子は泣きそうな顔をした。

何で…?あたしが悪いの?仕方ないじゃない!今までこうやって生きてきたんだもん…。みんな、あたしの命令は絶対だったのに…!今さら…。

「もういい…」
舞子は勇斗の教室に行った。

「勇斗…。」
「舞子?どうした?」
「話ある…。」
「何?」
二人は中庭に行った。

「みんなが…あたしから離れて行った。」
「うん。」
「あたし…悪いの?」
「お前さぁ、そこまで仕切ってたワケ?」
「仕方ないじゃない!お父様が言ったことだもん。」
「違うんじゃねぇ?お前の父さんが言ったことってさ、お前の命令は絶対だっつったの?」
「…」
「そうだとしても、度こすぎな?パシリとか考えらんねぇよ?」
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