その一枚にほんの少しの勇気をのせて
『恵里奈、大丈夫?』
『どうしたの? 何で泣いてるの?』
祐奈や他の女子が、
恵里奈を囲んでいた。
『っ…エミが…。エミが…。
私、海斗くんの事…好きなのに…。
じっ、実わね、エミに私…。
いじめられてたの…。』
『『『エッ!?』』』
周りの子も、教室に入った私だって
びっくりした。
教室に私が入った事に気付いた、
祐奈が、声を荒らげて私に迫る。
『ねぇ、恵美…本当なの!?
アンタ、恵里奈の事いじめてたの?』
私は、一歩後ずさりをした。
『えっ、違う…。私じゃない。
そんなことしてない!!』
『嘘つき! そんなこと言うなんて、
エミ酷い! エミしかありえないのに!!』