高校生の私と猫。

矢取りの扉へ向かうと、
扉の外で1年生2人がお喋りをしていた。


「何してるの?!」

『あ、もう取った方がいいですか?』

「違う!危ないじゃない!」

『え?』

「手を出したでしょ!!」

『え?どこに?』


会話が噛み合わないので、私はイラつきながらも経緯を話した。


「そ れ で、慌ててここに来たのよ!」

しかし、2人はキョトンとしていた。

『僕たち、矢取りの部屋には入っていません』
『ここでお喋りに夢中になってたので…』

「じゃあ、他に誰か入ったとかは?」

『扉の前にずっといたので、ないと思います』

「そんな…」


そんなわけ…
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