高校生の私と猫。

いなかったよ

『いなかったよ』



この言葉を理解するのに、数日かかった。

隣高校の弓道部とは普段から交流があり、合同練習や練習試合をしていた。

女子部員は短髪の子が多く、髪が長い子は一つ結びにしていた。

真面目で、礼儀正しく、マナーが良い部員ばかりだった。


だから、そう…







三つ編みの女の子は

い な か っ た の だ。



お化け、幽霊、と聞いてイメージするのは、
ぼやけていたり、どろどろしていたり、髪が長い女とか、白い服で裸足…とかではないだろうか。


そういう形も、ある。


でも、、

色のついた服を着ていたり、普通の服を着ていたり。
髪型もいろいろ、帽子を被ってることもある。



だから本当に、、わからないことがある。



人なのか、霊なのか

生きているのか、生きていないのか



見分けがつかない。


なんで?見えてたのに?
いたのに、いないの??



そして、混乱する。



高校時代は、特にそうだった。
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