高校生の私と猫。

五十円

部活の休憩時間、
友達のM美が猫を撫でているのを眺めていると
猫とパチリと目が合った。


じーーっと見てくるので、


「なによ」

と近づくと、M美の手をするりと抜けて
木の根元へ。


そしてまた、土を掘りだした。

『何してるんだろー?』

「こないだは、掘ったところから五円玉が出てきたよ 」

『ほんと?!』



猫は手を止め、私達を見上げた。
M美と土を覗くと…

『すごーい!五十円玉だ!』

値上がりした!!


『賢いねぇ~今度は五百円、五千円って掘り出してくれるんじゃない?!』

「えー…さすがにもうないでしょー。とゆうか、五千円なんてどうやって土に埋まってるのよ!」

笑いながらも、私は少しホッとした。
五円玉のときは作り話のように言われたから。


今回は友達が見ている前で掘ってくれて…



もしかして、気を遣ってくれたの?




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