高校生の私と猫。
『はなちゃ〜ん!どうしたの?!!』

N子が慌てて部屋から出てきた。

「う、ううん、なんでも…ない」
『ウソ!だってすごい大きな声したよ?』

「本当になんでもない…」



本当のこと言っても、信じてもらえないだろう。
むしろ、気持ち悪がられるかもしれない。
自分の家で変なことがあったと言われて、N子もいい気がしないだろう。


しかしN子は、引き下がらなかった。

『ウソ!はなちゃん、顔色悪いよ?何かあったんでしょ?』
「いやぁ…」

『私は、はなちゃんが何を言っても怒らないし驚かないよ。本当のことを聞きたいの』


N子に手を握られ、私は小さくうなずいた。


「わかった…話すよ…」
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