涙のない少年
そんな彼女がふとボクに聞いてきた
『あ…そういえば今更なんだけど…
この子たちに名前あるんですか?』
ボクの名前より猫たちの名前か…
ボクは少し可笑しくて
フッと笑いながら
『いや…ないよ』
と答えた。
『じゃあ今、一緒に決めましょうか♪お母さん猫は…
ママでいっか。子供たちは……』
おいおい、さすがにママは呼びにくいよ…と思いながら、子供たちの名前を眉をハの字にして悩んでいる彼女の顔が可愛くて、
ボクは黙って見とれていた