朝、目が覚めたらそばにいて
「ふー、間に合った」
ほとんどが女性だった。
作者の顔写真は小説の裏表紙に掲載されていたし、公式サイトもあり、彼のプロフィールは公開されている。なかなかのイケメンで小説のファンもいれば、彼自身のファンもいるのだと思う。
私は今の所、小説のファンということにしておこう。
待つ間、サインをしてもらう彼の小説をバッグから取り出す。
電車の中でも読んでいたからブックカバーがしてあったので、急いで取り除く。
と同時に顔面蒼白になる。
「え、え、なんで?」
本を間違えて持って来てしまった。
サインをしてもらおうと思っていた小説は家に置いたまま。
いつもの癖で持ち歩く本には全てブックカバーをしてある。
たぶん、間違えたのだろう。
でもいつも柄違いのブックカバーで区別できているのに。
ああ、そうだ。
今日は特別な日だから一番のお気に入りのブックカバーをしていこうと思っていたのに、取り替えることを忘れ、てっきりカバーを取り換えたと思い込んで、確かめもせずそのカバーの小説を持って来てしまったのだ。
その本は『朝、目が覚めたらそばにいて』
ほとんどが女性だった。
作者の顔写真は小説の裏表紙に掲載されていたし、公式サイトもあり、彼のプロフィールは公開されている。なかなかのイケメンで小説のファンもいれば、彼自身のファンもいるのだと思う。
私は今の所、小説のファンということにしておこう。
待つ間、サインをしてもらう彼の小説をバッグから取り出す。
電車の中でも読んでいたからブックカバーがしてあったので、急いで取り除く。
と同時に顔面蒼白になる。
「え、え、なんで?」
本を間違えて持って来てしまった。
サインをしてもらおうと思っていた小説は家に置いたまま。
いつもの癖で持ち歩く本には全てブックカバーをしてある。
たぶん、間違えたのだろう。
でもいつも柄違いのブックカバーで区別できているのに。
ああ、そうだ。
今日は特別な日だから一番のお気に入りのブックカバーをしていこうと思っていたのに、取り替えることを忘れ、てっきりカバーを取り換えたと思い込んで、確かめもせずそのカバーの小説を持って来てしまったのだ。
その本は『朝、目が覚めたらそばにいて』