初恋の人
ドキッとしました。
まるで捨てられた子犬のように、紳太郎さんは私の元へ、すがってきました。
無意識に、紳太郎さんを抱きしめていました。
時間がこのまま、止まればいいと思うくらい、私は満たされていました。
このままでいい。
このまま、紳太郎さんの匂いを、感じているだけでいい。
私は、自分の心に言い聞かせました。
その秘密を打ち破ったのは、紳太郎さんの方でした。
「義姉さんは、甘い香りがしますね。」
「えっ……」
私の腕の中にいながら、顔を上げた紳太郎さんは、あの時のようにニヤッとしました。
ああ、クラクラする。
もうダメだと思いました。
案の定、気づいた時にはもう、紳太郎さんに押し倒されていました。
私を見降ろす、紳太郎さんがいる。
なんて、扇情的な光景なんだろう。
「……どうして、逃げないのですか?」
「分かっているくせに……」
私は静かに、目を閉じました。
まるで捨てられた子犬のように、紳太郎さんは私の元へ、すがってきました。
無意識に、紳太郎さんを抱きしめていました。
時間がこのまま、止まればいいと思うくらい、私は満たされていました。
このままでいい。
このまま、紳太郎さんの匂いを、感じているだけでいい。
私は、自分の心に言い聞かせました。
その秘密を打ち破ったのは、紳太郎さんの方でした。
「義姉さんは、甘い香りがしますね。」
「えっ……」
私の腕の中にいながら、顔を上げた紳太郎さんは、あの時のようにニヤッとしました。
ああ、クラクラする。
もうダメだと思いました。
案の定、気づいた時にはもう、紳太郎さんに押し倒されていました。
私を見降ろす、紳太郎さんがいる。
なんて、扇情的な光景なんだろう。
「……どうして、逃げないのですか?」
「分かっているくせに……」
私は静かに、目を閉じました。