ロマンスがありあまる
最終章・この度、専務と結婚することになりました。
私が秘書課に異動して、今年で１年を迎えた。

「遠野さん、キリがいいところでいいですからもう終わっていいですからね」

亀田さんに声をかけられたので、
「はい、ありがとうございます」

私は返事をした。

「遠野さんが異動してから、もう１年が経ったんですね」

しみじみとしたように言った亀田さんに、
「早いですね、私も驚いています」

私は仕事をしていた手を止めると、そう言った。

いきなり人手不足になってしまったからと言う理由で異動になった時、信じられなくて仕方がなかった。

何で私が…と疑問に思ったのも、今はもういい思い出だ。

私が秘書課に異動して１年が経ったと言うことは、専務と出会って１年の時間が流れたと言うことである。
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