ロマンスがありあまる
「失礼します」

私は一礼した。

「そこに座りなさい」

社長が目の前にあるソファーに座るようにと、私を促してきた。

「失礼します」

私はそう言うと、ソファーに腰を下ろした。

「あの、異動のことについてなんですけど…」

私は先ほど掲示板で見たその話を切り出した。

「もしかしてとは思いますけど、何かの間違いですよね?」

そう言った私に、
「本当のことだよ」

社長が返事をした。

「えっ…!?」

間違いではなく、本当のことみたいだ。

「ですが、どうして私が秘書課へ異動にならないといけないのですか?

他にも人はいると思いますが…」

そう言った私に、
「まあ、急なことで戸惑っていると言うのはわかるけど…」

社長は言いにくそうな顔をした。
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