ドキドキ同居しています
その日の放課後。


空き教室では、瀬名くんの座る椅子の両隣を囲むように智沙と理乃がいた。


瀬名くんは、分かりやすいくらい不機嫌な顔をしてる。


「瀬名くんの鉛筆さばき、カッコいい~♪」

「鉛筆がダンスしてるみたいに軽やかに動く~♪ すご~い♪」

「茉莉香、実物よりさらに美人に描いてくれてるよ。よかったね~♪」

「私も描いて欲しい~♪」


瀬名くんは無言で描き進める。
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