ドキドキ同居しています
その日の夜。

家のリビングで、お兄ちゃんに智沙と理乃とのデートを頼んで、

土曜日、智沙たちとカラオケに行くことも話した。


不機嫌そうに私を見つめるお兄ちゃんの瞳が冷たい。

「茉莉香は、俺が智沙ちゃんや理乃ちゃんとデートしても平気なの?」

お兄ちゃんの怒りの中に、寂しさが見える。


「平気じゃないよ……。でも、いつかお兄ちゃんが彼女を作るかもしれないから、早めにお兄ちゃん離れしたほうがいいのかなって……。
私、お兄ちゃんに甘えてばかりだから……」


お兄ちゃんの目を見れない。

本当の気持ちは言えないから。
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