ドキドキ同居しています
お兄ちゃんと腕を組んで、ショッピングモールを歩いてゆく。

時々、甘く見つめ合ったり。

恋人つなぎに手をつないだり。

〈デート〉という言葉の魔法にかかって、お兄ちゃんを恋人のように思って接してしまう自分がいた。

今だけ、この数時間だけなら、恋人だと思っても構わないよねって、もう一人の私が悪魔の囁きをする。

普段、お兄ちゃんへの気持ちを抑えている私は、その悪魔の囁きに、あっさり負けてしまっていた。

腕を絡めて、無意識に熱っぽい視線を向けてしまう。



お兄ちゃんの服と私の服を選び合って買ってから、パスタのお店で食事した。

お兄ちゃんとのデートはとても楽しくて、時間があっという間に過ぎてゆく。

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