【短】大阪らばーず


甘くて、傍から見たら、砂糖を吐けるんじゃないかっていうくらい、二人の世界は綿菓子みたいな、ふんわりした空間。


それが何時までも何時までも、続くといいなと思う。


「ほんまに、悠希ちゃんは可愛いなぁ…」

「流星は滅茶苦茶格好良いよ?」

「なんやろ、このバカップル…」

「いいんじゃない?それで幸せなら」


にっこり笑った彼女に、また心臓を撃ち抜かれ…。


「…なぁ?悠希ちゃん?」

「なぁに?」

「結婚、しよか?」

「…え?」

「名字、保田に、ならへん?」

「…っ」


ぽろり


口を付いて出た言葉は、無意識だけど本気そのもの。


それを聞いた彼女は、見る見るうちに瞳を赤くする。

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