永遠に叶えたい愛がある。








それにしても羨ましい。





楽しいだろあなあ。








「俺らも踊るか?」





「え?」






突拍子もない宗平の発言に目が丸くなる。







私、もしかして声に出してた?







「ほら」





手に持っていたペットボトルを取ると宗平はそれを床に置いて私の手を握った。






「ちょっと待って、私わからない」





フォークダンスなんて踊ったことがない。





それよりも突然のことに頭が付いていかない。





「俺の動きに合わせろ」





お互い向き合って両手を繋いだ。





外から聞こえてくる音楽に合わせて宗平の体が動く。





それに必死に付いていった。






「さすが元スポーツマンだな」




「え?」




「動きに付いてこれるなんて、スポーツやってたからだろ」





「まあね」





初めて宗平に誉められて得意気に私はそう答えた。








それにしても、フォークダンスというのは小っ恥ずかしい。





擽ったいような気持ちになる。






「これ、誰かに見られてたら恥ずかしいな」





確かに。




こんな姿見られたら恥ずかしいに極まりない。





でも、それ以上に





「楽しいかも」





私たちは目を合わすとどちらともなく笑った。








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