永遠に叶えたい愛がある。
「てっきり俺はキスしたことに怒ったかと…」
「はあ?」
宗平が下を向き項垂れた。
「いやだって、おまえが逃げてくから」
数時間前のことを思い出す。
そう言えば私、宗平と…
今の今まで忘れていたけれど、確かにあのとき宗平の顔が近づいてきて唇が重なった…
「…っ」
思い出した瞬間体が一気に熱くなる。
急に恥ずかしくて堪らなくなった。
「サイッテー!初めてだったのに!軽々しくしないでよ」
今更ながらに口元を押さえる。
「他の子と同じにしないで!」
好きな人とのキスなのに、嬉しくない。
せめて宗平と気持ちが通じあってからしたかった。
そんな気、ないくせに。
本当に最低だよ。
「俺がどうでもいいヤツにすると思うか?」
勢いよく立ち上がっていた私はその言葉に宗平を振り返った。
「え…?」
宗平の顔がいつになく真剣で、強い眼差しを私に向ける。
「俺は軽々しくそういうことはしない」
待って。
私には宗平の言っていることが理解できない。
つまり、どういうこと?
「おまえだから…したんだよ」
そう言って宗平はきまりが悪そうに俯いた。