永遠に叶えたい愛がある。
「俺さ」
学校からの帰り道。
宗平にスッと繋がれた手を握り返して帰路を歩く。
「うん」
本当だったらバスで帰るはずの道を宗平と並んで歩いて、いつもの通学路がに別世界のように感じる。
「ちゃんとするから」
始めは会話もなくただただ無言の空間を過ごして、でもそれもつまらないものではなく愛しい時間。
この時間がいつまでも続けばいいと祈った。
最初に言葉を発したのは宗平。
ずっと続けばいいなんて願いも叶うわけもなく。
「だから待っててほしい」
けれど、終わりではない。
私たちはここからが始まりなんだと、
「うん。待ってる、ずっと待ってる」
そう信じていた。