永遠に叶えたい愛がある。
「でも何で誰にも言わないんだろうね」
試合を見つめながら早希が言う。
「うん…」
私は何も言えなかった。
宗平の考えがなんとなくわかるような気もするけれど、わからない気もする。
でもこんな突然に姿を消すなんて、どうしてそんなことができただろうか。
私の気持ちも、雄先輩の気持ちも、みんなの気持ちも置き去りにして。
「まずい、第3ピリオドでこの点差は…」
早希の声にハッと顔を上げた。
電光掲示板を見ると、28ー44で相手高校にリードされている。
選手たちにも焦りの色が見えた。
10分間の休憩に入り、選手たちがベンチへ戻る。
このままだと本当に負けてしまう。
宗平。
あんたのせいで皆の調子が良くないよ。