永遠に叶えたい愛がある。
大歓声が体育館に響く。
私たち、
北高の応援団を除いて。
惜しくも勇人から放たれたボールはバックボードに当たった。
ボールがバスケットの横を通り床に落ちるのと同時に鳴り響く機械音。
数センチの距離で相手のインターハイ出場が決定した。
「早希…」
横で肩を揺らし静かに涙する早希の肩を抱く。
選手の次に悔しいのは正に早希だろう。
早希のあの応援がなかったら、きっとこうはならなかったはず。
私は早希を心から尊敬するよ。
「悔しい…」
早希がそう呟いた。
「うん、うん」
私の涙も耐えきれずに溢れる。
正直、勝てると思った。
あの場面からの立ち上がり、見たことないくらいに素晴らしいもので。
けど、少し遅かったんだ。
宗平。
あんたがいなくなったチームがインターハイに行けなかったよ。