永遠に叶えたい愛がある。
「で?どういうこと?」
正面に向き直り、視線を相変わらず隣で寝そべる悪魔に移すと声をかけた。
「いやー…」
その悪魔は頬をぽりぽりと掻きながら視線を明後日の方へ向ける。
「話しなさいよ。私の親友を泣かせるなんて」
ここは聞かないわけにはいかない。
真実を言えなくて私は心が痛んでしまっているんだから。
「なんとなくさ、気づいちゃって。早希ちゃんの気持ち」
そう言うと勇人は身体を起こした。
「満更でもないんじゃないの?」
今までの二人の様子を見てる限り、お互いに想い合っているように見えていたけれど。
この感じだとそうじゃないのか?
「うーん、なんて言うか…まだ気持ちが追い付かなくて」
「は?」
何をおっしゃっているんでしょうか。この人は。
「紗英の友達だしさ、ちゃんとしたいんだよ。でも今じゃないんだよな」
なるほど…。
一見、勇人も好きなんだろうなとは思っていたけれど、そうじゃなかったんだな。
「そうだったんだ…」
確かに二人には軽い気持ちで付き合って欲しくないし、勇人の行動って正しいのかもしれない。
でも逃げてたって何一つ解決しやしないのに。
「このままだと、早希傷つくよ?」
「そこなんだよなー」
どうしたらいい?と付け加えてきた。
そう聞かれても…。
「恋愛初心者の私にはとてもとても」
わかるはずがない。
どうするのが正解かなんて、むしろ正解があるのかなんて私には検討もつかない。
「でも…」
恋愛初心者だけど
「ん?」
これだけは言える。
「思いのままに突っ走ったら意外とよかったよ」
たまたまかもしれないけれどね。
その答えにハハッと勇人が笑った。
とにかく二人には幸せでいてほしい。