永遠に叶えたい愛がある。
「はーーーー、緊張してきたね」
隣に座る同じパートの先輩がそっと手を握ってきた。
「はい。すごく緊張してます」
先輩の気持ちに寄り添うように私もそっと握り返す。
3年生である先輩にとっては最後のコンクールとなる。
最終演奏の学校のステージが終わり、いよいよ結果発表が始まる。
初めての経験だが、こんなにも緊張するものなのか心臓が飛び出そうなくらいドキドキ言っている。
うわああああ、と会場内がざわつきステージを見上げると一人の男性が真ん中へと向かっていた。
四角いボードみたいなものを手にしている。
たぶん、あの中にはそれぞれの結果が書いてある。
そう思うとこれ以上にないくらいに鼓動が加速した。
宗平に感じていたあの鼓動とは違い、なんだか少し痛いくらいだ。
「お待たせいたしました。それでは第◯回、全国ギターコンクールの結果発表を行います」
ステージに置かれたマイクに向かって男性が話始めた。
一気に会場に緊張感が広がり、張りつめた空気になる。