永遠に叶えたい愛がある。



3年生にとってはこの上ない喜びだったに違いない。



初めての私にとっても嬉しいことだけれど、たぶん3年生の気持ちは私にはまだまだ分からないことだろう。



それでもやっぱり高い評価を貰えたことは嬉しくて、今すぐにでも伝えたかった。




伝えたい相手がいるのに。



伝えられない。













「紗英~!おめでとっ」



部員全員と喜びを分かち合い解散し会場の外に出ると、早希が待っていた。



「早希、ありがとう~!」



相変わらず癒される笑顔。




一気に緊張から解放された。




でも、まだまだ私にとってこれからだ。




ここから先輩たちが築き上げて来たものを守って行かなければならない。





夏休み入ってからはほとんど休みもなくギターに時間を費やしてきた。




バスケを辞めた私にとって、ギターは新しい友達だ。




バスケと同じように素敵な時間を与えてくれるギターも同じくらい好きになった。




「あー、なんか甘いものが食べたい」




でも今日は自分に少しご褒美をあげよう。






「マスターのところ寄って帰ろ!」





最高の時を過ごして、あと少しで終わる夏休みをここから始めていく。






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