永遠に叶えたい愛がある。
これは一体どうしたらいいというのだろうか。
恋愛初心者の私には何て返事をしていいのか全くわからない。
それにきっと返事を求めてるだろう綾美さんの顔を見上げることなんて到底できやしない。
正直、なんかこわい。
ひたすらコーヒーのカップを見つめて唇を噛み締めることしか今の私にはできなかった。
再び沈黙が訪れる。
時計の針の音がコチコチとやたらに大きく聞こえてくる。
今はこの音すらも思考を妨げる。
イライラさえもなんだか覚え始めた。
どうしたらいいんだろう。
「何にも言わないんですね」
私の沈黙に耐えられなかったのか、綾美さんが強い口調で言葉を発した。
「…だったらもう宗平のこと諦めてもらえませんか?」
その言葉に思い切り顔を上げる。
宗平のことを諦める?
「それは…」
「宗平のこと、好きなんですよね?だからここにもいるんですよね?…でも、宗平は私のところに帰ってきたんです」
私の言葉を遮り、今度は大声を出す愛美さん。
その声に私は怯んだ。
「そこまでだよ」
続けて頭上から男性の声が聞こえてきた。