永遠に叶えたい愛がある。





「で、さっきの続きなんだけどさ」






き、きた…



落ち着け私。大丈夫。







「今日部活で初めて宗平さん見たんだよ。聞いてはいたんだけどさ、あの人試合だけの部員らしいよ。本当かよって疑ってたけど本当らしい」








ええ。そうみたいですね。






とてもじゃないけど本人から聞いたなんて言えない。





冷静にを心がけて私はおでんのスープをすすった。






「いやー、やっぱりカッコいいよ!見た目もだけどさ、何て言うか存在がカッコいい」






ゴクンっ!




あぶないあぶない。




吹き出しそうになったスープをギリギリのところで飲み込んだ。





「あの人がカッコいい!?」





あ、まずい。




冷静を保ったつもりだったのに。





冷静に…冷静に。






「男の俺から見たってカッコいいよ。だから女が放っておかないって」





へえ。みんな見る目ないね。




どこがいいんだ、あの冷血男の!




「ふーん、そうなんだ」




「放課後とか女と一緒に帰ってるみたいなんだけど、毎日違う子連れてるってよ」



っはあ?



勢いよく勇人を見た。




「なに、そういう人なの?あの宗平ってやつ」




冷血で最低だけど。



どこか孤独感を感じさせる一匹狼のように見えていたのに。








ただの最低ヤローじゃん。


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