永遠に叶えたい愛がある。
第一会議室のドアを恐る恐る開ける。
目の前の教壇に眼鏡の人。
他は誰もいる様子はなく、どうやら委員会は終了していたみたいだ。
「えーっと、1年A組の千曲さん?と2年A組の谷岡くんね
。俺は委員長の2年F組の浅川です」
私に気づいたその人…委員長の浅川さんは教卓に置かれた紙を捲るとこちらを見た。
「あ、はい。すみませんでした…」
「中へ入って」
後ろを振り返って宗平がいるのを確認して足を進める。
「これが学祭までの今後のスケジュールと詳細」
とホッチキスで留められた資料を渡された。
「今日は担当決めしたんだけど、君たちは買い出しとキャンドルサービス係に決定しました」
なんの話か理解できず、慌てて紙を捲る。
「は?なんで2つも?買い出しとかめんどくせー」
背後から宗平の少し怒り気味の声が聞こえてきた。
どうやら宗平も今はじめて聞かされたらしい。
「君たちがいなかった間に決定したんだよ。キャンドルサービスの係りはかなり楽だから、それなら買い出しもお願いしようと」
キャンドルサービスが楽?
ならなぜにその係が余ったのだろうか。
「楽なわけないだろ。キャンドル何個並べんだよ?生徒の数以上だぞ」
さらに宗平の口調が強くなる。
その間に私はキャンドルサービスのページを捲り当てた。
ご丁寧に去年までの写真が載せてあるが、…これは大変そうだ。
学祭の終盤、体育館に生徒が作ったキャンドルを並べて灯をともす。
一見、たしかに楽そうに見えるが数が半端じゃない。
「まあ、満場一致で君たちに決まったので悪しからず」
委員長は私の肩をポンと叩くと廊下へと教室を後にした。