永遠に叶えたい愛がある。




「じゃあ、ここでね!また明日」




バス停前で駅に向かう早希と挨拶を交わし、私と勇人は数人の生徒が並ぶバス停の最後尾に並んだ。




「佐藤さん可愛いな」




出た。



やっぱりそうきたか。




「ね、可愛いよね。女の子女の子してて」






可愛いって言われるのすごく羨ましい。




女の子にとって一番の誉め言葉だ。






私も言われてみたいけど、この姿じゃあ無理か。




あ、でも。




“かわいくなった?”





断定はされてないけど宗平に言われたんだった。








またまた頭の中を支配される。





さっきまで忘れてたのに、何かある度に思い出してしまう。




駄目だな私。









「佐藤さんから聞いたんだけど紗英、宗平さんと関わってんだって?」




まるで勇人に頭の中を読まれてるみたいで、一瞬ドキッとした。




「えっ……うん。委員会が一緒だったみたい」




そうだよね、話しますよね、早希さん。



仕方ないとわかりつつも、頭の中で早希に軽くチョップ。




「昼飯食ってたら廊下を宗平さんと紗英らしき人が走り去ったの見えたしな何かとは思ったけど。女子たちもなんか騒いでたし」




そう言えば勇人のクラスは隣だった。



まさか昼の事件を見られているとは。




「はは」




なんと答えていいのやら、笑うしかない。







「なんか昨日から思ってたけど…」




「なに?」



勇人の言葉に顔をあげる。




「…いや、なんでもない」




言いかけたのにやめるな。




「え、なに?気になる」




「なんでもないって」




昨日から何を思ったと言うのだろうか。




まあ、なんでもないならいっか。気になるけど。




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