永遠に叶えたい愛がある。
「実はね…」
感謝の気持ちに浸ったところで、お母さんが切り出した。
「?」
「はやちゃんから頼まれたんだよね」
勇人に頼まれた?
「どういうこと?」
「きっと必要だろうから、用意してあげてって。あ、でもこのこと秘密ね?俺から言ったって言わないでって頼まれたから」
面白そうだから言っちゃった♥
と付け加えて、お母さんはニヤニヤとしている。
勇人はエスパーか?
いやいや。
たぶん明日のこと知ってるから、どうせ私のことだから服に悩むだろうと思ってお母さんに頼んでくれたんだ。
やっぱり幼なじみってすごい。
「はやちゃんとデートする予定あるの?」
「ぶっ」
思わず吹いた。
お母さんてば唐突なんだから。
「ちがうよ、勇人はそんな関係じゃないし」
「じゃあ、一体なんだったのかしら」
ふーん。
と言いながらお母さんは立ち上がった。
「はやく寝なさいね?」
「うん、ありがとう。着させてもらうね。おやすみ」
おやすみ、とお母さんはドアをパタリと閉めた。
ふー。
吐息を一つ。
なんと絶妙なタイミング。
まさかの勇人のおかげとは思わなかったけど、一つ分かったこと。
私たぶん勇人に大切にされてる。
だから、私ももっと勇人を大切にしないと。