永遠に叶えたい愛がある。
この人、誰だっけ?
「紹介しまーす」
雄先輩の声に集合したみんなの視線が宗平という人に集まる。
雄先輩を中心にみんなが楕円を作り、雄先輩がいたときの部活を思い出す。
あの頃のチームは仲良く、親しき仲にも礼儀ありで一番いい時代だったと思う。
中学生人生を捧げた時間だったが、素敵なものだった。
そんな時代の部長が、再び目の前に立っている。
「こいつは、谷岡宗平。俺の同級生で北高のバスケ部員」
へー、北高校の生徒なんだ。
相変わらず、宗平…さんはポケットにてを突っ込んだ状態で立っている。
それにしても大きい。
「よろしく」
宗平さんはそれだけ言って、雄先輩に視線を送った。
「じゃあ、練習始めるか。えーっと、2年生は…」
悟った雄先輩がみんなに指示をし始める。
なにこの人。
笑顔のひとつでも振り撒けないのかい。
大きいうえに無表情で、とても1歳上だけのように思えない。
「かっけーなあ…」
「え?」
隣に立つ勇人が急にぼやいた。
「いや、なんかかっこいいなって」
ぽけーっと宗平さんを見上げる勇人。
そうか?
なんだか、大きいし愛想ないし。
むしろ恐さを覚える。
「バスケット選手って感じ」
たしかに。身長大きいからそうは見えるかも。
お手並み拝見だわ。