永遠に叶えたい愛がある。

灯火のような恋







自分の心の動きを把握できてる人間っているのだろうか。






どんなときにどのように動くのか、響くのか。






少なくとも私は15年間生きてきて、こんなにも色々な鼓動を感じたのは初めてだ。








恋を知ったとき、相手を考えとき、会えたとき、話してるとき、笑顔を見たとき…






数えきれない映像に合わせて心は動く。







それが心地よくて、温かくなって、優しくなれて。













恋は素敵なものなんだーーーーー















「早希、おはよう」





月曜日。





登校して私は一目散に早希の元へと向かった。







「紗英!!!!!あんた一体どうなってんの!」





私の姿を見るなり、早希は席から立ち上がり腰に手を当てる。






やっぱり怒ってますよね。






「ご、ごめん…」







実は。






昨日までの出来事を早希に全く報告していなかった。






さっき一緒に登校した勇人から昨日宗平と買い出しに行ったことを早希に伝えたと報告を受け、足早に教室へと向かったところ。





早希と勇人が休日に連絡を取っているなんて、私はそっちのが驚きだったけれど。





「週末にいろいろとありまして、報告が遅くなりました」




「とりあえず場所を移ってから報告せよ」




と、なぜか上司部下みたいなやり取りをして私たちは教室を出ると、登校してくる生徒たちの間を抜けて屋上へと続く階段を上りその途中に腰かけた。





「えーっと、まずは金曜日の放課後の出来事からなんだけど…」





帰りがけに先輩女子に囲まれたこと、その場に宗平が現れたこと、買い出しに誘われたこと、実際に買い出しに行ったこと、それから…宗平への恋を自覚したこと。




全てを早希に話した。




うんうん、と口を挟まず真剣に早希は聞いてくれて。






話側として、こういう聞き方はとてもありがたいことだと感じた。








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