永遠に叶えたい愛がある。
「へえ…この3日間でよくそこまで事が進んだものね」
これはお怒りの言葉なのでしょうか。
なんとも言えない早希の表情からは何も読み取れない。
「何も言わなくてごめんね。私も追い付けないほど色々とあって…」
体育座りする膝に自分の額を乗せた。
前にも勇人に対して同じことがあったばかりだと言うのに私ってば本当に学習しない。
もっとはやく早希に話をするべきだった。
何もかもが初めての私に一人で解決なんてできやしないのに。
「馬鹿ね、何でも言ってくれればいいのに。もしかしてクール王子のこと紹介してって言ったから言いにくかった?」
早希は私の背中をポンポンと叩いた。
正直、早希の言う通りかもしれない。
なんとなく私の中の悪い私が宗平の存在を隠したい気持ちがあったような気がする。
「ごめんね。なんか気持ちがいろいろと複雑で」
もしかすると、かなり前から私の気持ちは…。
そう考えると府に落ちた。
「いいの、紗英の気持ちに気付かなかった私も悪いし、それに紹介してって言ったこと取り消しする!紗英の好きな人なら応援するし、私なんとなく気になる人できたし」
「うん、ありがとう。でも早希は悪くない、言わなかった私がいけないの。だから今度からはちゃんと相談させてもらうね」
初めて知ったけど、友達が私の気持ちを知ってるってなんだか安心する気がする。
それにもっと頑張ろって思える。
友達の存在ってとてもすごいものなのかもしれない。
だから、早希にも気になる人ができたんだったら、私も応援してあげよう。
「って、早希にも気になる人がいるの?」
「反応遅!!」
早希は紗英らしいと付け加えてアハハと笑った。
「うん、気付かなかった?実は…」
「実は?」
早希は私の耳元に顔を近づけると
「…勇人くん」
そう言った。