永遠に叶えたい愛がある。
「朝から元気だな」
すぐ近くから聞きなれた声が聞こえてきた。
「勇人くん、おはよう」
「おはよう、佐藤さん」
目を垂れさせてへにゃっとした顔を早希に向ける勇人。
早希の方をチラリと見てみると案の定、早希も早希で2倍増しの可愛い顔をしている。
「…おはよう」
すでに両想いなんじゃないだろうか。
「なんでそんな怪訝な目で見てんだよ、可愛くねえな」
はい?可愛いくないですと?
こいつは本当に…。
「紗英はこれから可愛くなるんだもんね」
早希からの助け船。
「そうそう、早希と買い物行くんだから。うらやましいでしょ」
早希の腕を組んで勇人に見せつけてやった。
「まじかよ、俺だけ仲間はずれ?」
への字に唇を曲げる勇人。
そんな顔したって私には効果なし。
「いつから仲間になったのよ」
「勇人くんも一緒に行く?」
って早希には効果抜群。
とても嬉しそうに勇人を誘った。
「え、いいの!行く行く!」
っていいわけないでしょ!
と心の中で思うも、二人の様子を見ていると嫌だとはとても言えない雰囲気だ。
「いいよね、紗英」
まるで愛犬がごはんを欲しがるときのようなあのうるうるとした目を向けてくる早希。
うう、断れない
それに
さっき応援すると決めたんだ。
「…うーん、まあいいよ」
私も協力しなくては。