永遠に叶えたい愛がある。
宗平の横に腰をかけて静かになったアリーナを見渡した。
今まで気になっていたこと、今なら聞ける気がする。
「ねえ…他に相手いないの?」
本当はいてほしくないけれど。
「俺と暇潰したい奴なんてたくさんいるよ」
まあ、いない方がおかしいよね…
あんなにおモテになるんですもの。
「あっそ」
予想をしていた答えではあるけれど、かなりダメージは大きかった。
「聞いておいて冷たい反応だなあ」
これ以上どういう反応したらいいって言うのよ。
「でも…」
その言葉に私は隣を見上げた。
すぐ隣の宗平の視線と私の視線がぶつかる。
鼓動が速くなって胸が熱くなった。
はやく言って。
ドキドキが聞こえてしまいそう。
「俺が暇潰したいって思うやつはあまりいない」
流れる空気が熱い。
選手たちの熱気がまだ体育館に張り巡らされているのだろうか。
「あっ、そう…」
視線に耐えきれなかった私は目をそらして立ち上がった。
目の前の柵に肘を乗せ両手で顔を扇ぐ。
宗平が変なこと言うから…
別に特別ってわけでもないし、言い方紛らわしいっての。
「返事そればっかだな」