永遠に叶えたい愛がある。
永遠の学園祭
それから時間はあっという間に過ぎ、
相変わらず私は学園祭の準備と部活で目まぐるしい日々を送っている。
男子バスケ部はあれから二勝を挙げ、インターハイ出場へと一歩ずつ近づいていた。
「やっと明日だな」
2日目のキャンドルサービスで使用する蝋燭を立てたグラスを全校生徒から集め、体育館に並べてリハーサルを行う実行委員。
私の横に立つ宗平がそう言った。
「そうだね。良かった無事に間に合って」
私は腰に手を当てて息を吐く。
グラスを回収するのにも、並べるのにもかなりの時間と労力を費やした。
実行委員のみんながこの係をやりたくなかった気持ちが今なら理解できる。
よく頑張ったよ、私たち。
「宗平も試合と準備で忙しかったよね、お疲れ様」
学園祭を明日に控え、体育館やグラウンドで行われる部活動は休みを設けられた。
体育館を使用する宗平は唯一今日だけが休みだ。
久しぶりに長時間一緒に居られて嬉しいけれど、それを悠長に思っているほど暇ではなくて忙しなく動いていた。
「まだ終わってねえよ、学祭」
「だねえ」
視線を合わせるとどちらともなく笑い合う。
これだけでも幸せだ。
けれど。
明日、明後日と2日間が終わってしまうと宗平と繋がりがなくなってしまう。
こうやって過ごすことがなくなってしまうかと思うと、明日が来なければいいのにとも思う。
私たちの会話はそれ以上続かなかった。