曇りのち晴れ
「退院おめでとう。優子はいつまでも私の娘。ね?」


「おめでとう、優子ちゃん。また電話して!」




色んな人から励まされ私は病院を後にした。その時心の中でユウキが笑った気がした。










「おかえり」

愛情の込もっていない言葉。父と母は投げ掛けた。


「私一人暮らしする。」


前から決めてた。ここに居ちゃダメになる。離れなくちゃ。って



「何を言ってるの。お金を貯めて自分で始めてよ」



そう言って父と母は私の部屋を後にした。


いい。自分で働いて自分でやってやる。負けない絶対負けない。



バイト探しは始まった。
飲食店は時給が安いダメ早くてっとり早く貯めてここをでなきゃ。40いや、100万は貯めておきたい。





そう思いながら駅前の就職情報誌を立ち読みしているとスーツ姿の男に声をかけられた。



キャッチだ。




「いいバイトがあるよ?」



私は疑う事無く夜の街にデビューした。
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