星が降るようで
 嫌な予感は目的の停留所についた時からしていた。歩いても歩いてもテーマパークがあるような気配がないのだ。

「バス停、一つ間違えたかな」

 誠一は苦笑するけれど、あれだけ大きな観覧車がどこにも見えないのはおかしい。
 と、見覚えのあるドームを見つけた。たしかこの向かいに遊園地があったはず。けれどどう見ても、目の前にあるのは巨大なショッピングセンターだった。

「あの、すみません。この辺に遊園地があったはずなんですけど……どこか分かりますか」

 誠一が通りすがりの女性に声をかける。たちまち怪訝な顔が返ってきた。

「遊園地? もしかしてドリームランドの事ですか? それだったらとっくの昔に無くなっちゃいましたよ。ほら、あのショッピングセンター、あれが代わりにできてね……」
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