混 迷
※※大学時代
···助けて
咲空と華は同じ明示大学の
経済学部に入学した。
大学生活は充実していた。
ただ困ったことが・・・
それは・・・
「篠宮さん、好きです。
付き合ってください。」
「ごめんなさい、お断りします。」
こんなやり取りを
一日なんど・・するか・・フゥ‥‥‥‥
華も同じだった。
華には、ずっと好きな人がいる。
その人以外は無理だろう。
まあ、あの人より優れた人が
現れたら・・変わるかもしれないけど。
それはないかな
そんなうんざりする毎日を
送っていたとき
この日も・・
「篠宮さん、俺と付き合って」
軽いなぁ‥‥
「あの‥‥ごめんなさい。
おつきあいできま‥‥
「ああ?きどってんじゃねーよ!!
いいから、ついてこいよ」
「なにするの?」
男の強い力に引きずられる
助けを求めるにも
回りに人はなくて
「いたいっ、はなして!!」
と、叫んでいると
「おい、あんた、なにしてんの?」
と、後ろから違う男性の声が。
「ああ?お前だれ?」
「その子、嫌がってるよね」
「うっさいんだよ、どっかいけ」
と、男が私の手を引こうとすると
その人は、
「無理!」
と、言って男の逆の手をひねりあげた。
男は、痛みに私の手を離す
その私の手を彼がひいて
彼の後ろに私を隠した。
男は、彼の手が離れると
慌てて逃げて行った。
「おっ、覚えていろよ!!」