混 迷

···命日


華は大学を卒業して
飛鳥建設に入社した。

咲空は、休学していた大学の
一年をやり直した。

咲空の精神状態は、まだ不安定だったが
それでも咲空は、頑張っていた。

そして
一年遅れで咲空は、
飛鳥建設に入社してきた。

まだ、ひと月に一度は、
心療内科に通っているが
昔の咲空に戻ったような
笑顔を見せてくれるように
なっていた。


今日は、赤ちゃんの命日
私と咲空でお墓に行く
咲空の赤ちゃんは、
咲空のお父さんLUCAさんと
一緒にねむっている。
佳子さんは、お爺ちゃんが
遊んでくれてるよ
って笑っていた。

まだ、咲空はお墓につくと
涙を流す。

そんな咲空を
私はその場において
離れてあげる。

咲空がきっと赤ちゃんと
話をしているだろうから。

咲空が見えるとこにはいる。
もう前みたいな事はないが
私が勝手に心配してるだけ。

初めは、眠れなくて睡眠導入剤を
飲んだだけだった。

ただ、錠数が多かっただけ
それからか・・・
手首をきったり
一度は、導入剤を飲み
手首を切ったから
救急車で搬送されて
後数分遅かったら
と、言われた。
その事が私を今でも不安にさせた。

すると
私を後ろから抱き締める腕。
「おかえり、詠斗。」
「ああ、ただいま」
と、言いながら
私の頭にキスをしてくれた。
「大丈夫か?咲空は。」
「うん、日に日に
元気になってくれてるよ。」
「そうか、良かった。」
「うふふっ、いつまで?」
「なんだよ?
今度は、一週間。」
「ううん、咲空を心配してくれて
ありがとう。
おばさんも喜ぶね。」
「お前は?」
「私?勿論、すっごくうれしい。」
「ばーか」
「クスクスっ
ほら、咲空のとこ行こう。」
「おう。」

それからは、三人で食事をして
近況報告をした。
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