混 迷
※※真相①
···余計な事
吾妻家の件は、全て片付いたようだ。
まあ、アルに任せていたら
問題ないと思っていた。
吾妻の会社の方も
葵が受け継いでから
体制も変り、落ち着いた業績を
送り始めたようだ。
葵は、
「兄さんの会社のように
でかいだけで空っぽの
会社ではなく、
堅実で確実な
誰にでも誇れるような
会社作りをしたいと思っているんだ。
まだまだ、兄さんには
おいつけないけど。」
と、言っていたが
俺達の会社は、
俺が作ったわけではない
俺の回りにいた友人達が
あまりにも優秀で
俺は恵まれていただけだ。
だが、葵は良い経営者になる。
そんな日々の中で
飛鳥建設の研修の終わりを迎えた。
咲空に会いたくなくて
避けていた。
なるべく日本にいかずに
アメリカに残り仕事をした。
行けば・・・
咲空に会えば・・・
言わなくて良いことを
言いそうになる。
押さえられなくなる。
アルは、何かいいたそうだが
俺は気づかない振りをしていた。