混 迷
羚は、ホテルにもどり
アルに報告して
葵と食事に出掛けた。
後の五日間は
日本で仕事をしたり
行きたかった所に
出向いてすごした。
最終日に
あの子のお墓にいき
ご住職に中々これないこと
この子の母親には
この子の分も幸せになって欲しいから
お墓の事は自分に連絡して欲しいことを
お願いした。
それから、お墓にいき
「ママの幸せを祈ってくれよ。」
と、話しながら花を変えたり
していたら・・・
「じゃ、羚が幸せにしてよ。
ずっと、ずっと幸せにしてよ。」
の声・・・
羚が、振り向くと
笑顔の咲空が・・・
「・・・・さ・・らっ・・なぜっ・?・」
「アルさんが、多分お墓にいるはずだと
教えてくれたの。
葵さんが、つれてきてくれたよ。
ほらっ!」
と、言われて
咲空の後ろをみると
葵が手を振っていた。
「・・・・まっ・・たく・・」
と、言いながら
咲空に目を向けると
今後は、涙を目にいっぱいためていた。
「笑ったり、泣いたり、忙しいな、咲空。」
と、言って
咲空を抱き締めた。
咲空は、羚の背中に腕を回して
ギュッと抱き締めかえした。