混 迷
「咲空、大丈夫か?」
「うん、うん、大丈夫!」
「そう、だけど咲空
俺といたら、辛い過去を嫌でも
思い出す事になるんだよ!」
「ならっ、それなら、
思い出さないように
羚が愛してよ。
逃げずにっ、そばに居てよ。」
「⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅咲空っ⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅
自分の考えが最善なのか
わからかったんだ。
だけど⋅⋅⋅⋅⋅⋅俺は⋅⋅⋅⋅⋅
咲空をっ⋅⋅⋅⋅⋅⋅ずっと⋅⋅⋅⋅⋅
⋅⋅⋅⋅⋅⋅咲空を⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅
⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅⋅忘れられ⋅⋅⋅⋅⋅⋅なかったんだ⋅⋅⋅⋅⋅⋅
なんども、憎もうとした。
俺よりモデルのエイトを選んだんだと。
だけど、何かある度に
咲空と一緒なら・・・と考えてしまう
心から憎むことも、
追い出すことも出来なかった。
咲空っ、一緒にいて欲しい。
俺が、あの子の分まで
必ず幸せにするから。」
「うん。うんっ、うん。
沢山・・幸せにして。」
ふと、後ろをみると
葵が手をあげて
遠ざかって行くのが見えた。
「咲空、みんなに感謝だね。
佳子さんや、華、詠斗さん
アルや葵に。」
「うん、みんながいなかったら
羚とは、あのままで
二度と会えていなかった。
お互いに誤解したままで・・・」
と、話しながら
あの子のお墓に二人で手を会わせて
必ず、幸せになるから
見守っていて欲しい
そして、いつか俺達の元に
来て欲しいと
願いを伝えてから
帰宅した。