芸能人の彼と普通の女子高生。
「何で嫌がんの?その男には大人しくこういうことされたんだろ」
「違うっ....」
何もされてない。
違うのに。
どうして何も話を聞いてくれないの?
何で奏大さんがこんなことするの?
お願いだから冷たい目を向けないで。
こんな風に乱暴にしないで。
私の話を聞いて。
名前を呼んだら優しい目をして、頭を撫でてくれる奏大さんが好きだよ。
「グスッ....、奏大、さ、んっ.....」
「愛衣....?」
お願いだから話を聞いて。
こんなことしないで。
「愛衣」
「うっ....、グスッ....」
ついに耐えられなくなった。
肩を震わせ泣きだした私に気付いた奏大さんは、すぐさま唇を離し私の顔ジッとを見る。