芸能人の彼と普通の女子高生。







「俺から見た愛衣は一人の立派な女だよ。子供として見るなんて俺には出来ない」





「.....」






「俺にはどうしようもなく愛衣が女に見える」






「っ....」






なんだか急に恥ずかしくなる。





まさか、そんな言葉を言われるとは思ってなかった。




だって、例えば自分が高校生になった途端、中学生が凄く幼く見えた。





中学生の頃、自分はもっと大人だと思っていたのに。




高校生になった時、ほんの数ヶ月前の自分と同じ格好をする中学生がとても幼く見えた。




あんな感じだったんだって。




だからきっと、私は私が思ってるよりもまだまだ子供で、奏大さんからすればひどく幼く見えるだろうってずっと思ってたから。






「ほんとに悪かった」





奏大さんは再度申し訳なさそうに謝り、頭を深々と下げた。





「頭なんて下げないでください。.....もう、いいですから」






本当に怖かったけど。





奏大さんが申し訳なさそうに謝ってくれるから、なんだかこちらが申し訳なくなってくる。





私の気持ちをこんなにも揺さぶるのは奏大さんが初めて。





私は奏大さんには甘い。





何かがあってもきっと許してしまうんだと思う。




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