芸能人の彼と普通の女子高生。
「愛衣を目の前にすると、大人とか関係なくなる。理性を保つので精一杯になる。子供に見えないからもうどうしようもない」
「......」
「でも、もう、泣かせるようなことはしないから」
「奏大さん.....」
その真剣な目はまるで何かに誓っているよう。
「もう本当に大丈夫ですから。それに、ありがとうございます。私、色々不安だけど、頑張ります....」
ただただ嬉しかった。
一人の女性として見てもらえてることが。
理性とか、よく分からないけど。
例えそれがお世辞だとしても。
嬉しかった。
頑張り方なんて知らない。
けど、何もかも遠いと思っていた奏大さんに少しだけ近づけたような気がした。