芸能人の彼と普通の女子高生。
落ち着かせるように目を閉じる。
ふぅ、と深呼吸すると、
今になって思い出してしまった。
今日、首の跡を勘違いされて奏大さんに押し倒されたことを。
その時の奏大さんの吐息の熱さと、触れてくる唇の感触を。
「〜っ」
今思い出すと、物凄い状況。
今さらになって顔が熱を帯びてくる。
怖かった。
でも、
「ドキドキした....」
全部覚えてる。
奏大さんの身体の大きさも、
力の強さも、
唇の熱さも、
匂いも。
「奏大さん.....」
怖いくらい頭の中は奏大さんでいっぱいだった。
こんなにももう好きになっているなんて。
なかなか熱は静まってくれなかった。