芸能人の彼と普通の女子高生。
「こ、こんばんは」
と、一応挨拶してドアを開けて玄関の中に入れた。
「...こんばんは。あの、俺、この前をスマホ忘れたと思うんだけど...」
「あ、預かってます。ちょっと待ってて下さい!」
やっぱりそのことだよね。
私は急いで部屋へスマホを取りに行った。
「どうぞ」
「すいません、じゃ」
スマホを差し出すとスッと受け取り、 その人はそれだけ言って帰ろうとした。
それなのに、
「お、誰かと思ったら、なんだ。うちの母さんからイケメンの称号もらった兄ちゃんじゃねぇか。携帯取りにきたのか」
台所から来客を確認しに来たお父さんが玄関まで出てきた。