芸能人の彼と普通の女子高生。
きちんと目が合ったのは初めて。
サングラス越しに私はずっとこの目に見られていたんだろうけど、私は見たことなかったから。
マスクも外して、帽子も外して。
初めて見る素顔に私もお父さんも、一瞬時間を忘れて見惚れた。
「いやぁ、兄ちゃん、イケメンだとは思ってたけど想像遥かに超えてたな....」
「.....どうも」
その人はお父さんの言葉を軽く流す。
スタイルは初めて見た時からずば抜けて良いと思っていたけど。
吸い込まれてしまいそうな綺麗な瞳に、スッと通った鼻筋。
作り物のように綺麗な肌。
少し冷たい様にも見えるけど、整いすぎた顔立ちだった。
こんなに格好いいんだから、同じ様な言葉は嫌ほど言われてるんだろうなと思った。