芸能人の彼と普通の女子高生。
彩香は誕生日プレゼントまでくれた。
その場で開けてみると、可愛いデザインのハンドクリームと、これまた可愛いアンティーク調の写真立てだった。
「これからの時期、去年もそうだったけど愛衣、手とか乾燥するでしょ?だからハンドクリーム。香り強くないの選んだからバイトの時も使って?」
「ありがと!使う!私今までいかにも薬用って感じの使ってたからこういう可愛いの欲しいなって思ってたの」
「良かったぁ。写真立てはデザインの可愛いさで選んじゃったけど。これから修学旅行とかで写真いっぱい撮るし丁度いいかなって」
「うん、ありがとう。写真いっぱい撮ろうね。飾る!」
二つとも私の好きそうなデザインのものだし私のことをちゃんと思ってくれてるんだっていうのが凄く伝わってきて本当に嬉しかった。
「良いお店だったね!また来ようね」
「そうだね!奢ってくれてありがとう」
「いいの、いいの!じぁあ、私こっちだから、ばいばーい!17歳おめでとう!」
徒歩通学の私とは違い電車を使って帰る彩香と駅で別れる。
彩香は大きく手を振ってから駅の中へ入っていった。
「.......」
私も笑顔で手を振って見送る。